Pilot Study on Gaze Characteristics of Older Drivers While Watching Driving Movies
高齢ドライバーの運転時の視線特性についての研究結果がGeriatrics(IF=2.1)に掲載されました。高齢ドライバーと中年ドライバーの自動車運転時の注視特性について比較しました。その結果、高齢ドライバーは、危険箇所の検出力、認知処理能力、危険反応速度などが低下している可能性が示唆されました。特に見通しが悪く、道路利用者が多いような慎重な運転が必要な場面では、視線移動が多くなりますが、重要ではない箇所を注視する特徴がありました。高齢者の運転に関する研究が少ない中で、危険予知と注視特性に着目した本研究は、高齢者の運転能力を維持・向上させるための戦略策定に役立つ新たな知見を提供する点でも意義深い研究であると思われます。