椎骨動脈完全閉塞からの延髄内側症候群
椎骨動脈完全閉塞からの延髄内側症候群について、日本神経学会英文誌Neurology and Clinical Neuroscience誌(IF=0.4)に報告しました。延髄内側症候群は古典的にDejerine症候群とも呼ばれ、延髄内側部の脳梗塞により病巣側 の舌の麻痺と萎縮、顔面を除く対側の運動麻痺および対側の深部知覚障害を認めます。来院時のMRIと半年前のMRIを比較し、延髄に特徴的な異常画像を呈するとともに、椎骨動脈の描出が完全に欠損していたことから、責任血管を椎骨動脈と同定しました。椎骨動脈完全欠損での延髄内側症候群は珍しく、臨床的にも重要な情報になります。