脊髄小脳変性症におけるラモトリギン使用後の小脳症状悪化についての報告
ラモトリギンは、気分障害やてんかんの治療に有効な薬剤として知られています。このたび、脊髄小脳変性症の患者においてラモトリギンの使用後に小脳症状が悪化したケースを報告し、Cureus: Journal of Medical Science(IF=1.0)誌に掲載されました。
従来、ラモトリギンによる神経症状の悪化は中毒域での報告に限られていましたが、本症例では治療域内の常用量投与でも症状の増悪が確認されました。さらに、ラモトリギンには一部の神経変性疾患において神経保護作用が報告されていましたが、本症例では逆に症状が増悪したことから、臨床的に重要な知見を提供する症例報告となっています。