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研究成果

脳卒中片麻痺者の疲労による歩行筋電図の変化

脳卒中患者の連続歩行による神経筋疲労の特徴について電気生理学的に世界で初めて調査しHealthcare誌(IF3.2)で発表しました。慢性期片麻痺患者と健常者を対象として、20分間の連続平地歩行を測定し、筋電図の振幅、筋電図の瞬時平均周波数および歩行能力の経時的な変化を分析しました。結果として、片麻痺患者の筋電図振幅は、時間経過に伴い前脛骨筋の前遊脚期で減少、大腿直筋の単脚支持期で増加し、麻痺側と非麻痺側で同様な変化を示しました。瞬時平均周波数は、前脛骨筋は非麻痺側で、大腿直筋は麻痺側で減少しました。歩行能力は時間経過で変化しませんでした。片麻痺患者の連続歩行に伴う筋活動変化は、麻痺側と非麻痺側、筋の種類、歩行相で異なり、神経筋疲労の影響を受けても歩行能力は維持されることが示唆されました。

https://doi.org/10.3390/healthcare9040444