運転時のリスクと注意機能及び運転特性の関係
自動車依存度の高い地域における健常な中高年女性ドライバーの注意機能と運転特性を調査し、交通違反や事故との関連性について検討した研究結果がAsian Journal of Occupational Therapy誌に掲載されました。交通違反や交通事故(違反・事故)の経験がある群は、違反・事故の経験がない群と比較して、Trail Making Test Part Aにおける注意機能の低下、運転技術に対する自信の低下、不安定な運転、運転に対する心配、モラル上の問題などの運転特性をより頻繁に示すことが明らかになりました。さらに、注意機能と運転特性の分析から、注意機能によって運転特性が異なる可能性はほとんどないことが示唆されました。この研究によって、注意機能だけでなく、脳損傷後の潜在的な性格の変化や病気に対する意識が、脳損傷前からの運転特性や性格と合わせて、運転機能に影響を与えている可能性があることが示されました。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/asiajot/18/1/18_117/_pdf